高梧堂メルマガバックナンバー
紙本の裏打ちの方法 Vol.1 |
開店一周年記念セール開催中!! **************************************************************** このメールは、『当店から案内を送って良いですか』という問いに対して
こんにちは、表具師 高梧堂の店長 嶋岡です。 当店のメールマガジンを読んで頂き有難うございます。 ようやく 梅雨が明けましたね (^.^) と言って喜んでばかりもいられません・・・ 日本のいたる所で、豪雨による被害が発生しております。 浸水被害にあわれた皆様・怪我をされた皆様 お見舞い申し上げます。 雨は降らなくては困りますし、降りすぎても困ります・・・ ちょうど良いようになるのはなかなか難しいようです (-.-)
梅雨も明け、天気も良くなってきたので、頑張って 今回のメルマガは、前回予告しておりました、『紙本の裏打ちの方法』 をお教えしますね! これを読んで、自分の作品を裏打ちしてくださいね (*^^)v
********************************************************************* ● 紙本の裏打ちの方法 NO.1 ● 習字を習っておられる方は、大概 『 画仙紙 』と言う紙に字を書きます。 これは、文字通り " 紙 "です。 紙に書いた本紙のことを、私たち表具師は 「 紙本 」と呼びます。 紙に字を書くと、墨が乾くにつれ縮んできて、本紙がくしゃくしゃになります。 このまま作品として残しておいてもいいのですが、見にくいし・嵩高いです。 そこで、本紙の裏から紙を貼り、ピンと皺の伸びた状態にするのが 「 裏打ち 」です。 裏打ちすることで、巻いてなおすのも楽だし、額に入れることも出来ます。 そこで、今回は この『 紙本の裏打ちの方法 』をお教えします (*^^)v 墨および朱肉は水に流れる(滲んでくる)かもしれない、墨汁および水 彩絵の具は 確実に水に流れる と言う事を ご理解ください (^O^)/ 裏打ちの工程ですが、 細かく分ければ、上のような感じになります。 順番に説明しますね !(^^)! 1. 滲み止め 最初に墨・朱肉は流れる(滲む)かもしれないと書きました。しかし 墨には" ニカワ "が入っているので、基本的に流れません。 しかし、書いた時期・墨の磨り方・・・ によってわかりません ^_^; 裏打ちをする時は、本紙に水を入れますので、この滲みを止める というのが 必要なのです (*^_^*) 昔は、どうさ(ニカワとミョウバンを混ぜた物)を字の上から引いたと 聞きますが、もし滲みやすい状態の墨なら、この時点で滲みます。 現在は、滲み止めのスプレーが出ています。 当店で使っているのは2種類あります。 普通に使っている『 トップガード 』 墨汁等に使っている『 ストップ 』です。 両面からスプレーをかけ十分乾かしてから、次の作業に入りましょう。 ご自分で、しっかり墨を磨っている という方は、この工程を省いても 構いませんが、他の人の本紙の場合は、した方が良いですよ (*^^)v 2. 裏打ち用の紙を用意 私たち表具師は、何に仕上げるか(額? 掛け軸?…)によって、 裏打ちする紙を選びます。 しかし、ご自分でする場合は とりあえず『まっすぐにして保管する』 だけなら 厚めの紙を購入すればいいと思います。 紙を裁つ場合 気を付ける事は、裏を打った後 干さなくてはいけないので、 幅の狭い方に対し4cm・広い方に対し5cm 大きめにサイズを出して 紙を用意してください。上手になったらもう少し小さくしても大丈夫! 例えば、本紙が30cm×45cmなら 裏打ちの紙は34cm×50cm です (^.^)
3. 糊ごしらえ 次に、裏打ちをするための糊を用意します。 2. 3. の工程は、どちらが先になっても構いません (^O^) 糊は、工作に使っているチューブに入った糊や、洗濯糊(ビニール袋に 入った糊) を使いましょう。 糊は、1回の裏打ちに使える分だけ出した方が良いです。 古い糊は、接着性が悪いだけでなく 臭いも出てきます (>_<) 必要量(何度か経験すると分かってきますよ)を 糊桶(無ければ洗面器) に出し、刷毛(糊刷毛と言われる物・厚みのある刷毛です)でこねます。 少しずつ水を入れ、玉が無くなるまでしっかりとこねます。 ここで大事なのは糊の濃さです。 濃すぎると、仕上がった本紙が固くなり ボコボコになります。 薄すぎると、本紙と裏打ち紙がはずれてきます。 最初から上手くはいきませんので、色んな濃さで挑戦し、丁度良い塩梅を 見つけてくださいね (^_^)v 参考として、刷毛で掬うと スーと垂れ落ちるくらいの濃さです (^^♪
4. 湿気入れ ここからが裏打ち本番です! 湿気入れとは、皺くちゃになった本紙に水分を含ませ、作業台の上で、 綺麗に伸ばす為に必要な工程です。 これには、水刷毛を使う方法・霧吹きを使う方法 があります。 水刷毛だけで湿気を入れるのはかなり難しいですので、霧吹きで最初に 万遍なく湿し、湿し足らないところを水刷毛で補うというようにしたら 良いと思います。 この時、霧吹きはアイロンがけの時の霧吹きでも良いのですが、 これは霧が荒く 玉が落ちることもあります。 表具師は、クリーニング屋さんが使っているのと同じ噴霧器を使います。 こちらは霧が細かく、普通の霧吹きより長く吹けます !(^^)! その前に、作業台を綺麗に拭きましょう (*^_^*) 木製の作業台を使う方は、最初にたっぷりの水を作業台に含ませた後 水気を拭き取り、今度はよく絞った雑巾で作業台を拭きましょう! 木製の作業台は、あくが出やすいので、たっぷりの水を含ませることで あくが出にくくなります。 作業台の左端(少なくとも端から3cmは空けときます) に本紙を置きます。 本紙は表を下にして 横長に 置いてくださいね (^.^) まず、上から全体に霧を吹きます。 この時、一度にたくさんの霧を吹かず、様子を見ながら吹いてくださいね ≪次回に続く≫ 最後までお読みいただき有難うございました m(__)m 今回と次回は、覚えれば役に立つ内容だと思います (*^^)v 是非とも チャレンジしてください。 次回は、8月上旬の配信予定です。 お楽しみに (^O^)/ また、ご自分では無理だと思われる方は、お早めにお近くの 表具屋さんにご相談くださいね (*^_^*)
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次回のお役立ち情報は、『紙本の裏打ちの方法 NO.2』を予定しています。
これからも、表具師 高梧堂 を よろしくお願いします m(__)m
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