表具師店長の日記
節句用の屏風の修理をしました!
今年は 節句用の屏風の修理依頼を2件も頂戴しました (^^)v
節句用の屏風と言うのは、雛人形や五月人形に付いている屏風の事で、簡易な屛風となっています (^^ゞ
例年 3月から5月にかけて問い合わせはあるのですが、仕事になるのは1件あるか無いかです・・・
それが 今年は2件もご依頼を頂きました。
ただ 節句用の屏風は仕立てが色々なので、預かってから 悩む物も多いです (~_~メ)
最近は色々と経験させてもらったので、驚く事は少なくなりました (^^)v 下記の様な仕事もありました・・・
一般の屏風は、大きさも大きくなるので、それなりの強度が必要となります。
節句用の屏風の場合、小さいのでそれほど強度は必要なく、「如何にお安く仕上げるか…」
が重要となります。
その為 色々な工夫(?)がされ、私達表具師の常識をはるかに超えた仕立てになっています (^^)/
今回お預かりした屏風は二つとも周りのふちが有りませんでした・・・
この様に書くと不思議に思われますが、本来ふちは 屏風の下地を完成した後に打つものですが、
今回の屏風は下地のサイズを大きくして、上下に塗料を塗ってふちの様に見せているだけでした・・・
本来は上張りの紙を下地に巻き込むように張って、それを抑える様にふちが付くわけですが、
今回の屏風は上張りを巻き込まず、黒い部分がふちのサイズになるように張ってありました!
4曲屏風だったので 蝶番は3ヶ所あります。
蝶番と言うのは複数枚の「羽根」と言うものを交互に両側の屏風の下地の内側に張り、相手側を
巻込むように貼る事で2枚の下地は引っ付きます。下記写真を参考にして下さい。
しかし 前面の蝶番は蝶番ではなく紙を張って二枚を引っ付けているだけでした…
この2つの屏風の修理で片方は蝶番を付け直して、表から見たら普通に見える様にして欲しいとの事
でした。 もう一方は、裏面に大きな穴が開いていたので、裏紙の張り替えだけを依頼されました…
共に節句用の屏風と言う事で、予算的にあまり沢山出す事は想定されていないだろうと考え、
出来るだけ簡単に お安く仕上がる方法を考えてお受けしました … (^^ゞ
以下 フォトギャラリーでご覧ください (^^)/
【蝶番付け替え】
【裏面張り替え】
こんな悩めるお仕事もお待ちしております \(^o^)/
2024/7/28 書く
コメントはまだありません。