表具師店長の日記
文化財のお仕事にかかわりました!
皆さんは、奈良県に 『 談山神社 』 と言う神社があるのをご存知ですか?
談山神社は、中臣鎌子(後の藤原鎌足) が中大兄皇子(後の天智天皇) と、
『 大化の改新 』 の 談合を行ったことで有名な神社です。
平成18年3月より 「平成の大修理」 と銘打って、国の重要文化財の修理が始まりました。
その中の一つである 『 権殿 』 の修理に 当店がかかわらせていただきました \(^o^)/
で、何をしたかと言いますと・・・
権殿の中に神檀があり、その一番後ろに大きな壁が立っています。
その壁の張替えをさせていただきました (*^^)v
この壁には紙(間似合紙)が貼ってあり前回の修理(大正14年)からはかなりの日数が
経っているのでボロボロでした。湿気が多いせいか、かなりめくれ上がってもいました。
この壁は普通の壁と違い、襖のように組子が中にあり その下張からすることとなりました。
前回の修理の折は、「骨縛り」・「蓑掛け(二回)」・「蓑縛り」・「下受け」・「上受け」・「上張り」
の6工程でしたが、今回は 「骨縛り」の後に「胴張り」と言う工程を加えて行いました !(^^)!
権殿を 「 けまりの庭 」 から見たところ | ||
施工前 | 骨縛り開始 | |
うちの嫁さんもお手伝い | 下張の最終局面 | |
上張り | 完成! |
間似合紙は、現在では中々手に入らない高級紙です。
漉いておられるのは、人間国宝の 谷野武信さん です。 この紙を 片面に 40枚貼りました (^^)v
権殿内はまだ拝観できませんが、全ての工事が完成したら どうぞご覧下さい (^o^)/
間似合紙の風合いをお楽しみください (^^ゞ
この仕事で、『 表具師 高梧堂 』 の名前が 先々まで記録に残ると思うと、
恥ずかしいやら 嬉しいやら・・・
後は、工事完了の書類を作成しなくては・・・ (^_^;)
2010/10/27 書く
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